若いころはどんなイヤリング・ピアス、ネックレスでも平気だったのに、35歳を過ぎたころから突然、
かゆみが出たり、お肌が赤くなったり、そんな経験の方がいらっしゃるのではないでしょうか?
わたしも耳もとや首周りに症状が発症しはじめたのが体質の変わりやすい35歳をすぎたころでした。
それがよく聞く「金属アレルギー」。
なぜそうなってしまうのか?
ではどう対処したらよいのか?
そのあたりに触れてみたいと思います。
お肌とアクセサリーの関係でお困りの方の参考に、お手伝いになればと思います。
金属アレルギーとは、わかりやすく言うと体のアレルギー反応の一種です。
基本的に親が金属アレルギーを持っていた場合は、あなたにも遺伝している可能性が高いと言われています。
最初は金属アレルギーを持ってなくても、知識の無いままアレルギーを引き起こしやすい金属を身につけ続けているとアレルギー物質が蓄積し、ある日突然発症しますので注意が必要です。
また、人によって発症する金属が異なり個人差があります。一度金属アレルギーを発症してしまうと、完治させる事は難しくなってしまいます。
人は、誰でも金属アレルギーになる可能性を秘めています。
花粉症を例にあげると、人間の体には"一定の許容範囲" があり、人体にアレルギー物質(花粉)を取り込み続け、その許容範囲のラインを超えてしまった時に症状(花粉症)を発症します。
金属アレルギーも同様に、一定のアレルゲン物質が体内に蓄積されると発症します。
原因としては、金属が夏場の汗や人の体から出る分泌物により溶解(解け出る)された時に、金属から溶け出た金属イオンという物質が人が本来持っているタンパク質と結合し、アレルゲンに変化したものにより引き起こされることが原因です。
得にピアスはネックレスやブレスレットなどの皮膚表面と接触する物と比べ、皮膚組織そのものに触れるので、より金属アレルギーを発症する確率が高くなります。
主に金属アレルギーを起こしやすい金属として、ニッケルやコバルト、クロム、銅があります。
逆に、金属アレルギーを起こしにくいとされる金属は、金、銀、白金、プラチナ、チタン、タンタルやジルコニウムが上げられます。
ピアスで言うと純チタンや、医療用ステンレス(サージカルステンレス、中でも316L表示の表記があるもの)が良いですね!
金もアレルギーは起こしにくい金属に分類されますが、素材が柔らかい為、強度を上げるために他の金属を合わせてあります。ですので体調も大きく影響しますが、ホールの調子が悪い時に18金などのピアスを付けるとアレルギーになる可能性が高くなると言われています。
また、透明ピアスやアクリル製のピアス、ゴリラガラスや象牙なども金属では無いのでアレルギーは起きません。
ただ、素材自体が柔らかく傷がつきやすいので雑菌の繁殖には注意が必要です。
まずは金属が触れている部分の皮膚が赤く炎症を起こし、酷い場合は皮膚がガサガサになりかぶれます。
また症状が進行しますと、イヤリングやピアスの場合、皮膚細胞がダメージを受け血液の浸出液が傷口の治療をはじめます。また、ばい菌やアレルゲンが体内に入らないように血液の浸出液が傷口をふさぎ固めるため、かさぶたのようになります。
かゆみもあるためひっかいてかさぶたが取れ、同じ症状を繰り返します。
こうなってしまうと痒みと痛みに襲われ、金属イオンが血流によって全身に運ばれると全身性皮膚炎を起こすこともあるので注意が必要です。
また、歯科用の金属(銀歯)などにもアレルギーを起こす事があるので、本当に金属を体に身につけるのが困難な状態になります。
まずは、原因となるアレルギー物質をなるべく体内に取り込まないようにすること。得に夏場は大量に汗をかくので、それだけ金属溶解を起こしやすく、金属アレルギーになる確率が高くなってきます。ですので夏場は、
金属製のアクセサリーをはずしておく
金属素材以外のアクセサリーを身に着ける
長時間着け続けない
などが有効です。あとは、
自分に合った金属を身に着ける
金属アレルギーが出にくいチタン製や
金属が直接お肌に触れないような天然石などのデザインのものを使用する
です。天然石がお肌に触れてもアレルギーを起こしにくいので安心して身に着けることができます。ネックレスやブレスレットの場合、この方法をqamar アクセサリーではご提案しています。
また最近はよく目にするK14GF(ゴールドフィルド)という金属があります。
こちらは欧米では定番で、14金を圧着してありはげにくい加工を施してありますので比較的お手頃で、メッキより症状が出ない方もいらっしゃいます。
ですが安心はできません!!
結局、地金は銅や真鍮だからです。絶対にはげないということではないからです。
ピアスの方は、
18金
Silver925(スターリングシルバー)
チタン
プラチナ
樹脂ピアス
など、ご自身に合うピアスパーツをお選びいただきことをおすすめいたします!!
イヤリングの方は、ピアスの方よりも穴を開けていない分リスクは低いですができるだけ
イヤリングキャップが付いているもの
肌に触れるメッキの部分が小さい、又は、メッキに加工を施してあるもの
をおすすめいたします。
そしてよく聞きますのは、
「 イヤリングでかわいいデザインのものがない!! 」というお客さまからの声です。
アクセサリー qamar (カマル)では、デザイナー自身がイヤリング派ですので、このあたりのお声をかたちにしていきたいと思います。
ピアスを買う時に注意しないといけないのが、メッキしてあるかどうかを確認していただくことをおすすめします。
最初は銀色でも皮膚によく触れる部分の色が変わっていたりする事があります。
これは内部に安価な金属(通常は銅など)が使用されていた場合に表面のメッキが禿げると変色します。
肌に触れた部分の金属の色が変わっているという事は、表面にメッキされていた金属が溶解してそれだけ体内に取り込まれてしまったという事。もちろんこれも、金属アレルギーになりやすくなる要因になります。
ですので、くれぐれもイヤリング・ピアスを選ぶ時はメッキかどうかを確認してください。
どうしてもメッキのピアスを使いたい場合は使用時間を制限し、何日も何ヶ月も付けっぱなしにする事はお控えになることをおすすめいたします。
金属アレルギーになってしまった場合、何の金属によってアレルギーが引き起こされているのか、調べる必要があります。
金属アレルギーの疑いがある場合は、皮膚科を受診してみましょう。
皮膚科では、何の金属にアレルギー反応が出ているのかを血液検査で調べます。
アレルギーを引き起こす金属は人によって異なりますので、まずは自分が何に対してアレルギーが起きているのかを知らなければいけません。
自分が何の金属に対してアレルギー反応を起こしているか?を知る事で、その金属を避けてアレルギー反応の起きない金属を見極める事が出来ます。
以上、金属アレルギーと金属についてご説明してきましたが、いつ自分が金属アレルギーになるかもしれません!
アクセサリー全般に言えることですが特に、ピアス・イヤリング選びには十分注意しましょう。
そして、アクセサリーqamar (カマル)では、お客さまのお肌に合う金属素材やデザインで、心地良く身に着けていただけるようお手伝いをさせていただきます!
アクセサリー qamar
笠原朋美
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